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タイは、東南アジアの中でも、ミャンマー(ビルマ)・ラオス・カンボジア・マレーシアの4カ国に囲まれた位置にあります。人口は約6200万人、人口の約90%が南方上座部仏教徒であり、農業国として知られてきました。ところが1961年より工業化政策に力を入れ始め、国の経済社会発展計画を行うことになりました。ちょうど第7次開発計画(1期は5ヵ年)を迎えていた1997年春、タイは経済危機に陥り、特に貧しい人々にとっては最悪の状態となりました。こうした問題を解決しようと第8次開発計画になって改善されたものの、経済事情は一向に良くなってきていないのが現状です。また、全国的に麻薬の問題など子どもたちを取り巻く環境が深刻化しており、今後の対応策が求められています。

タイのスラム
これまでのタイ社会は、仏教の精神を基盤に伝統的な習慣を重んじてきました。こうした文化は、まさにその地方や国家の道徳や倫理のようなものとも言えるでしょう。以前のタイの人々は季節ごとに移動し、特に川の周辺を中心に人々は暮らすようになり、乾季でも何の心配もなく生活できていました。
ところが、1961年にタイ国の経済社会発展計画が始められた頃から、人々は地方から都市へと仕事を求めて流入して来るようになりました。こうした人々は、バンコク市クロントイ港や工場などで働くようになり、働く場所に近いところに住むようになりました。土地所有者との正式な契約がないままに空き地に生活するこうした居住地区を、人々は「スラム」と呼ぶようになりました。現在、タイ全国では2,000ヶ所以上のスラムが形成され、バンコク最大のスラムと呼ばれるようになったクロントイ地区には13万人の人々が生活しています。都市人口に対するスラム人口の割合は少しずつ減少してきていますが、居住や麻薬、環境と教育などといった問題がまだ解決されていない状態です。
このように国の社会開発がなされないまま、次々と工業化が進み、多くの問題を生み出す結果となってきたため、プラティープ財団ではスラムの人々が直面している様々な問題を少しでも少なくできるようにと、常に住民たちとともに協力して様々なプログラムを実施しています。 |