ほほえみ 第57号


ハイライト

・ アブラヤシ・プロジェクトの現状
・ プラティープ事務局長:日本での講演日程
・ 奨学金だより
・ ペッブリー職業訓練所だより NO2


「生き直しの学校」カンチャナブリ校子どもたちとともに未来へ向かって



 暑期を迎えたカンチャナブリは、連日40度を超し、ほとんど雨が降らないために植物だけでなく、人間も干上がってしまうほどの暑さです。3月中旬に学年を終え長期の休みに入った子どもたちは、朝6時30分に起き、身支度をすませ、8時の朝食まで草引きや施設の清掃をします。
 午前中は、バナナやアブラヤシに水や肥料をやる農作業。午後は、お絵かきや絵本を読んだり、サッカーをしたりと夕方の作業(植物への水やりや、ヤギやアヒルの世話)まで、時間も忘れて子どもたちは遊びに夢中です。就寝前には、精神統一のために仏様にお経をあげた後、瞑想をし、8時30分にはそれぞれのベットに入ります。
 大きい子どもが小さい子どもの面倒を見、お互いを助け合いながら、個々に持っている傷を少しずつ癒しつつ、暮らしています。

 その子どもたちが生活をする「生き直しの学校」の自立を目指すプロジェクトとして、昨年9月より「アブラヤシ4400本植林募金」がスタートしました。アブラヤシは暑いカンチャナブリでも育つ植物です。
 今、カンチャナブリでは植林予定地の整備に全力をあげています。汗をまるで滝のように滴らせ、カチカチな土地を耕すスタッフやチュンポーンの青年たち(2面に写真記事)。植林予定地は、もともと森だったところを開墾し、大きな石や木の根っこを取り除くといった困難な作業。
 耕した後は、プラコーン施設長自らの手で作った肥料(落葉や牛やアヒル、ヤギなどの糞などが入ったもの)をやせた土地と混ぜ合わせ、そしてバナナを植えます。バナナを植えることによって土壌を豊かにするだけでなく、大きく繁る葉は、幼いアブラヤシの日よけになり、根の部分は多くの水分を含んでいるため、水不足になりがちな暑期でも何とか乗り越えることができます。
 またアブラヤシが育つまでは、バナナの花や実などは育ち盛りの子どもたちのご飯やおやつになり、バナナはまさしく一石二鳥の役割。

 この3月には、水や肥料の入った水を定期的にアブラヤシにあげるために、パイプ管を設置。一つ一つ真心がこめられた作業で着々と準備が進められています。



 
アブラヤシ・プロジェクトの現在

 「『生き直しの学校』の自立をめざす アブラヤシ4400本植林募金」は、5月20日現在で、2180本分の募金が寄せられました。
 皆様の心温まる募金に深く感謝申し上げます。

5月1日から2週間、チュンポーン校の青年たちや、スタッフ(合計24名)がアブラヤシ植林予定地の整備のために来訪。連日の暑さにも負けず、黙々と作業が続けられた

3月に設置されたパイプ管は、給水塔より定期的に水や肥料がアブラヤシやバナナにおくられる


クロントイ・スラムにスポーツ広場

 クロントイ・スラムは、家屋が密集しているため、子どもたちの遊び場は車やバイクが行き交う道路がほとんどです。プラティープ財団事務所前の広場も学校が終わるころには遊び場になっているものの、子どもたちが思いっきり遊べる場所はありません。

 そういった現状を受けて、豊中ロータリークラブとバンコクロータリーポートのマッチンググラントによって、ワットクロントイナイ(クロントイ・スラム内)にスポーツ広場が作られることになり、4月10日、関係者を招いて起工式が執り行われました。
 今後、グランドの土地整備をはじめ、用具保管室や遊具の設置、憩いの場所としての植林などが行われる予定。
 またこの広場は、子どもたちだけではなく、地域住民の健康促進のための広場としても活用されます。


「未来の平和を願って!」世界の子どもたちと絵の交流

3月21日〜23日、京都市美術館で「第26回児童画国際交流展」が開催、クロントイ・スラムの子どもたちの絵20点も展示されました。
 この展覧会は、「世界のお友だちと絵の交換をしましょう! 未来の平和をみんなで育てましょう!」というテーマをもとにミャンマー、カンボジア、タイ、バングラデシュ、イラン、アフガニスタン、ドイツ、カナダ、アメリカ、そして日本と、各国の子どもたちが描いた作品、約1500点を展示。
 それぞれに抱えている問題を提起し、現在の子どもたちの心を表現した力作が会場を飾りました。


「クロントイ・コミュニティラジオ」の放送開始

 3月末日、ドゥアン・プラティープ幼稚園前に音楽スタジオがオープンしました。
 このプログラムは、子どもたちが学校の休暇期間中、麻薬や非行に走らないようにとスタジオが作られました。防音設備がされているため、周囲の住民に気兼ねをすることもなく、ギターやドラムなどバンドの練習に取り組むことができます。オープン以来、毎日スタジオを活用する青年たちの姿が見られます。

 また4月末日から、プラティープ財団事務所1階をキーステーションに、「クロントイ・コミュニティラジオ」の放送が開始されました(まず3カ月は試用期間として)。ディスクジョッキーは地元住民のボランティアを中心に、クロントイ・スラムのニュースやイベントの案内、流行りの音楽や意見など、地域に根ざした番組づくりを目指しています。


プラティープ事務局長夫妻 6月の日本での講演会日程

 プラティープ事務局長と夫でシャンティ国際ボランティア会(SVA)の秦辰也氏が6月5日〜15日まで日本を訪問し、各地で講演会が催されます。
お近くにお住いの方は、お問い合わせのうえ、ぜひご参加下さい。

 また、静岡朝日テレビでは、6月4日〜6日の間、夕方のニュースのなかで、プラティープ財団が紹介されます(5月20日現在の予定です)。


6月7日(土)  午前 サレジオ学園小学校講演会(静岡県清水市)
          午後 「プラティープさんを囲む集い」(静岡市:主催*静岡県ボランティア協会)
   8日(日)  午後 部落解放同盟兵庫県連女性部会記念講演会(兵庫県神戸市)
   9日(月)  午前 近畿大学附属高校講演会(大阪府)
          午後 近畿大学文芸学部講演会と写真展
  10日(火)  午前 八尾市花園高校講演会(大阪府)
  11日(水)  午後 大阪女学院短期大学講演会と写真展(大阪府)
          午後 部落解放同盟愛知県連講演会(愛知県)
  12日(木)  午後 部落解放同盟長野県連講演会(長野県)
  13日(金)  午後 上田市立塩田西小学校で講演会(長野県)
  14日(土)  午後 「プラティープさん夫妻を迎えての東京の集い」(東京都:共催*SVA)

 それぞれの催しの具体的な内容をお知りになりたい方は、
「支援する会」の東京事務所(兜山紀子代表:電話03・3710・3256)
または、大阪事務所(吉田暢子代表:電話072・821・0326)にお問い合わせください。 


奨学金だより

ドゥアン・プラティープ財団奨学金授与式


 5月1日に、2003年度ドゥアン・プラティープ財団前期奨学金授与式が当財団で行われました。
 現在当財団が奨学金を支給している奨学生は2,500名いますが、そのうちの300名に当日奨学金が授与されました。
皆様のご支援のおかげで、昨年度は6名の奨学生が大学を卒業することができました。そして7名の子どもたちが成績優秀者として、また当財団や地域の活動に貢献したとして1名、さらに良い行いをしたとして1名、それぞれに表彰されました。
 当日はタイ人のみならず、バンコク在住の日本人やその他の国の里親の皆様、当財団の仕事を手伝ってくれるボランティア、そして奨学生の保護者たちにもご臨席いただきました。

 この奨学金授与式に、今年は王室枢密院顧問官であらせられますカセーム ワッタナチャイ閣下(前文部大臣)をこの式典のご来賓としてお招きいたしました。閣下はご自身の子ども時代の貧困生活を踏まえ、いかにその困難と闘ったかを経験談をもとにお話くださいました。ここに一部お話を抜粋いたします。

 「私は貧農の生まれで、7歳までは一切教育を受けることができませんでした。そしてある地方官吏の方とお会いし、その方のお導きで学校に入学することができました。そしてチェンマイ大学で医学士としての学業を修め、その後大学院へ進み修士課程を修めるまで、この方は私を支えてくださいました。そして私は今、国にお遣えする立場となりました」。

 閣下は、「貧困はそれほど大きな困難ではない」との見方を示され、機会を逃さず、そして努力を重ねていけば、きっと人生を成功に導くことができると結論づけました。
 この閣下のお話は出席した奨学生のみならず、式典にご臨席くださった皆様にも深い感銘を与えました。

(教育里親事業部 ワーサナー サニッムンワイ)



ペップリー職業訓練所だより NO2    

青年海外協力隊(JOCV) 手工芸指導員 草郷 真梨子

タイ正月のソンクラーンが過ぎ、タイは1年で一番暑い時期を迎え、日中は、頭の中が、解けてしまいそうな暑い日々を過ごしています。
 学生は、学期休みで学校には誰も来ませんが、この時期を利用し、村の婦人織物グループの活動を中心に活動を行ってきました。
 彼女達は、農作業の空いた時間に織物をします。時間が沢山ある時は、早朝から夕暮れまで、この暑さの中、ほとんど休憩も取らず、ただひたすら織り機に向かっています。それでは腰や、足に負担がかかるので、もう少し軽運動をしたほうがいいのではないかとか、水分を取りましょうとか、声を掛けるのですが、一度腰を下ろすと、彼女達は、ひたすらに糸を織り込んでいきます。その精神的な強さは、私のような不自由のない生活を送ってきた人間には、到底真似出来る物ではないと、いつも感心させられます。

 カレン族の織物には、沢山の決まりごとがあります。まず、織り機具を、村の外に出してはいけない。
 つまり私が、この織り機具を日本に持ち帰ることや、バンコクなどで使用してはいけないのです。織り機や、織りをする行為には、精霊が宿
っていると信じられており、それを破ると村人が病気に罹るなど、悪いことが起こるそうです。
 そのほか整経(経糸を張る作業)などは、午前中にしなければならないので、朝の5時起きで作業をしたりします。また、村人に死人が出たときなどは、織物をしてはいけません。この他、様々な決まりごとがあります。

 沢山の制約の中で、商売としての手工芸活動をすることは、大変なリスクを背負います。品質を保ち、納期を守る。日本では当たり前のことでも、ここでは不可能な場合もあります。伝統的な習慣や、文化を継続しながら、安定ある収入を得ることは大変難しいながらも、私たちはそれに向けて日々活動を送っています。


編集後記

 バンコクの財団事務所を離れ、1カ月カンチャナブリの「生き直しの学校」に滞在しました。
 毎日夕方5時を過ぎると、男の子たちはムエタイ(タイボクシング)の練習をします。指導は地元の元ムエタイ選手。特にラー君はムエタイの筋がよく、対外試合に出場し、5戦中4勝1引き分けといった成績です。
(ほほえみ編集室)



ほほえみ 第56号


ハイライト

・ウボンラット王女妃をお迎えして新寄宿舎開所式
・様々なワークショップ
・奨学金だより
・財団スタッフの日本での研修報告
・アブラヤシ募金
・ペッブリー職業訓練所だより NO1


ウボンラット王女妃をお迎えして
「生き直しの学校」チュンポーン校 新寄宿舎開所式

ウボンラット王女妃に「生き直しの学校」の活動を説明される
プラティープ事務局長とプラコーン施設長

 タイ南部チュンポーン県にある「生き直しの学校」に新たな寄宿舎が完成、2月21日プーミポン国王(ラーマ9世)の長女にあたるウボンラット王女妃をお迎えしての開所式が執り行われました。ドゥアン・プラティープ財団の活動の一環として、麻薬につまずいたり非行に走った少年たちの更正を目的とした「生き直しの学校」をチュンポーン県ラメー郡に開校したのは今から19年前のこと。豊かな自然環境を利用して農業実習や基礎教育を実施し、これまでに約1200名の卒業生を送り出しています。
 ウボンラット王女妃は、「生き直しの学校」に到着後、王女妃自らの御手によって新寄宿舎の除幕をされ、記念の植樹(2面に写真)、そして在校生や卒業生たちに励ましのお言葉をおかけ下さいました。当日は在校生をはじめ、村人や関係者ら約2000人が参列。在タイ日本大使館からは、高田稔久公使や井上書記官等が出席され、日本からは天台宗一隅を照らす運動総本部や金沢ライオンズ関係者の方々等が同席くださいました。
 今回の寄宿舎は、在タイ日本大使館の「草の根無償資金協力」から支援を受けて建設。麻薬問題に熱心に取り組んでおられる王女妃にちなんで、「ウボンラッタナラーチャガンヤー」と命名され、この新寄宿舎を含めて、チュンポーン校では100人以上の少年たちを受け入れられるようになりました。
 プラティープ事務局長は、「日本の方々のご支援のおかげで、さらに多くの少年たちに生き直す機会を提供することができました。心から感謝を申し上げます」と謝辞を述べました。


記念植樹をされるウボンラット王女妃子どもたちの健やかな心の成長と、麻薬からの更正を願って「トンパヤーサッタバン」というタイの樹木を植えられた


当日は約2000人の人々がウボンラット王女妃を拝謁


新寄宿舎の前で卒業生と一緒に記念撮影をする在校生


「生き直しの学校」カンチャナブリ校で
慈母観音様の法要を執行

 「生き直しの学校」カンチャナブリ校の敷地内に鎮座する慈母観音様は、麻薬につまずいた少女や親から虐待を受けた子どもたちの心の支えになっています。親元から離れて「生き直しの学校」で生活する子どもたちは、時には母親や家族のことを恋しく思って泣いたり、悲しい出来事や悩み事があったりすると、自らその御前に座り、心を静めます。
 この慈母観音様は、1999年、カンチャナブリ校の第一校舎完成時に、千葉県にある福泉寺の住職であります無着成恭様、とき様のご寄付により、子どもたちの健やかな成長を願って日本から贈られました。
あれから4年の月日が過ぎた3月12日、無着様ご夫妻が、再度カンチャナブリ校を訪問され、慈母観音様のご供養を下さり、子どもたちの明るい未来をご祈願下さいました。また財団設立25周年記念事業「アブラヤシ4400本植林募金」にも、200本分(100万円)の募金をお寄せ下さいました。


ジャム&ケーキづくりワークショップ 開催

 3月22日〜25日、クロントイ地区(財団事務所1階)と「生き直しの学校」カンチャナブリ校で「ジャム&ケーキづくりのワークショップ」が開催されました。このワークショップは、ソクサバイJAPAN(適正技術支援プロジェクト)の皆様のご支援で毎年3,8月に行われています。
 また今回は、クロントイでのワークショップ運営のために、ソクサバイJAPAN様から1年間に渡ってガスオーブンレンジの無償貸し出しをしていただきました。
 クロントイのワークショップでは、パンづくりをはじめ、前回学んだジャムを使用したタルト等を製作。奥井彩里先生の指導のもと息を潜め、はかりに目を凝らせる参加者たちですが、パンやお菓子づくりでは1gの誤差がお菓子の仕上がりを左右するのです。参加者たちは奥井先生にお菓子を作っていく上でのポイントを聞きながら、できあがったお菓子に舌鼓をうち、なごやかにワークショップが終了しました。


押し花ワークショップ 開催

 3月12日〜16日の期間、「生き直しの学校」カンチャナブリ校では、れんげ国際ボランティア会(ARTIC)のご支援で、押し花のワークショップが開催されました。七條一幸先生(アトリエKISS主宰)のご指導のもと、カンチャナブリの大地に咲く野の花を使って、ポストカードやコースターなどを製作。
 摘み取ってしまえば、花は枯れてしまうのが自然の道理。しかし、七條先生が日本から用意された様々な花は、その植物本来の色彩の美しさがそのままの状態で表現されていて、その押し花に、子どもたちは興味津々の様子で、ユニークな作品が続々と誕生しました。今回、先生の通訳兼助手は、れんげ国際ボランティア会のご支援により熊本県にて日本語研修をしていた財団スタッフのワサン(通称エーク)が務めました。また17日は、クロントイ地区にて幼稚園の先生を対象に押し花の指導が行われました。


奨学金だより

 3月中旬、学年末テストを終えた子どもたちは、約2カ月におよぶ長い夏休みに入りました。今回の奨学金だよりでは、ドゥアン・プラティープ幼稚園に通う奨学生の日常を紹介します。
 2002年度は、日本の里親様のご支援によりまして、1462人の子どもたちが学校に行くことができました。子どもたちが将来に夢を抱くことができるのも、皆様の温かいご支援のおかげです。この場をお借りしまして、あらためて深く御礼を申し上げます。

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スワンニー ジェーンチャート
ニックネーム エーン
ドゥアン プラティープ幼稚園
年長   6歳

 エーンは、トタン屋根が腐り雨漏りのひどい荒廃した家に、祖母と障害のある姉と三人で暮らしています。居住環境はとても厳しいですが、様々な事情から他の場所に移り住むことは難しく、選択肢がありません。
 エーンは、おしゃべりが大好きで不思議に思ったことは何でも質問をします。体はやせて細く、性格は明朗快活で、何事にもとても積極的に取り組んでいます。将来は看護師になるという夢を持っている女の子です。
 エーンの1日は6時の起床に始まります。朝ご飯を食べた後、おばあちゃんに連れられて幼稚園に行きます。おばあちゃんはエーンを送っていった後、もう1人の歩行ができない孫の世話をするために急いで自宅に戻ります。エーンは幼稚園で勉強したり、お友だちと一緒に遊び、夕方にお迎えに来た祖母と一緒に家路につきます。家では宿題を済ませてから掃き掃除をしたりお皿洗いをして、自分のできる範囲で祖母のお手伝いをします。また幼稚園が休みの日は、祖母がリサイクル可能なゴミを集めて売りに行く手伝いをします。

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タナーティップ メーターチット
ニックネーム ヌ
ドゥアン プラティープ幼稚園
年長   6歳

 ヌは廃材を利用した平屋作りの古い持ち家で両親と一緒に暮らしています。
 ヌの両親は日雇いの仕事をしています。生活は両親が仕事で得た収入でなんとかやりくりをしていますが、ヌの病院代にずいぶんとお金がかかっています。なぜならヌは体が丈夫でなく、心臓血管狭心症という病気にかかっているからです。
 ヌは同じ学年のほかの子どもたちと比較すると成長が遅いところがあります。しかし責任感は同い年の友だちよりも強いです。性格は明朗快活ですが、体が細く、体調が悪いときは涙を見せることもあります。将来の夢は警察官になることです。
 両親は2人とも夜遅くまで仕事に出ていることが多いために、ヌは暗くなってもお兄ちゃんと2人で過ごすことが多いです。
朝は7時前ごろに目を覚まして幼稚園に行き、宿題は幼稚園に行ってからします。幼稚園の活動で一番好きなことは、運動場で友だちと一緒に遊具を使って遊ぶことです。体はあまり丈夫ではありませんが、家で掃き掃除をしたりお皿を洗ったりし、両親の家事もよく手伝います。

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教育里親事業部の今後の活動スケジュール
・3月23日(日) 「地域住民と立ち退きの問題」セミナー開催
・3月30日(日) 「小中学生の恋愛・早婚(の抱える問題)」セミナー開催
・4月1日〜9日 夏休み期間を利用したバティック製作活動
・5月1日(木)  2003年奨学金支給式
・5月3日〜5日 青少年キャンプ


財団スタッフの日本での研修報告

 プラティープ財団の職員であるボーイ・ブンジャン(通称ミー)が、プラティープジャパン浜岡の山本信治様、節子様ご夫妻のご支援で1年間の日本語研修を、またプラティープ幼稚園の職員であるアンガナー・チャトリーグン(通称ゴップ)が、茨城県のご招待にて水海道幼稚園で10カ月の研修をそれぞれ終え、この3月、無事に帰国しました。日本でのかけがえのない経験と思い出を届けてくれましたので、ご紹介します。
 この場をお借りしまして、お世話になりました関係者の方々はじめ、多くの方々の温かいお心遣いに、心より深く感謝申し上げます。ありがとうございました。

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子どもたちや貧しい人のために             ボーイ・ブンジャン

おばあさんの誕生日会 ホームステイ先の山本さん家族と一緒に

 私は、静岡県浜岡市にある山本さんの家でホームステイをしながら、日本語を約1年間、勉強をしました。
 朝6時30分に起きて、朝食の後、お父さんと一緒に豚にエサをあげたり、草刈りなどの農作業を終えてからバスで片道1時間30分かけて学校に通いました。土、日は農業の手伝いや図書館に行ったりしました。
 同じ日本語を勉強する留学生の友達の中に、私がなぜ日本語を勉強しているのかとたずねる人がたくさんいます。また、日本では何をするつもりなのか、日本人とどういう関係を持ちたいのかとたずねます。私はテレビや新聞で日本についてたくさん見たり聞いたり読んだりしましたが、どういうふうにして日本がこんなに大きい国になったのかとても不思議です。また、この国の人々は様々な伝統的なものを持っています。相撲や歌舞伎や生け花などは今も人気があると思います。私の知りたいことは、この国の人々が伝統的なものと現在の経済発展との関係をどのように考えている
かということです。
 ホームステイの間、おばあさんのお誕生日会がありました。たくさんの人がお祝いをするなかで、私はタイにもある『花』という曲を、おばあさんのために歌いました。私には日本人の友だちがたくさんいます。これから日本語をもっと勉強して日本人のものの考え方を理解したいと思っています。
 これから日本語をもっと上手になるよう練習します。そしてこの経験をいかして、子どもたちや貧しい人たちのために役に立つ人間になれるようがんばります。日本のお父さん、お母さんのことを、私は忘れません。長い間、お世話になりました。本当にありがとうございました。

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タイの子どもたちに教えたい             アンガナー・チャトリーグン

水海道幼稚園の園児たちとおそろいのポーズを決めて

 私は、去年の6月17日から日本で研修しました。茨城県が私にチャンスをくださいました。どうもありがとうございました。
 私ははじめ日本語があまり分かりませんでしたが、いっしょうけんめいがんばって日本語が分かるようになりました。そしていい研修ができました。それだけではありません。日本の文化を知りました。たとえば、いろいろな人にするあいさつは、たくさん種類があります。それは日本人の心がデリケートでやさしいからだと思います。
 私は、水海道幼稚園での研修でたくさん勉強しました。幼稚園のいい活動をたくさん教えていただきました。運動会も作品展もおゆうぎ会もみ
んなよかったです。水海道幼稚園で、本当に楽しかったです。私は勉強したことをぜんぶタイの子どもたちに教えたいです。
 私は、研修のほかにたくさん旅行をしました。東京も広島も京都も青森もみんなよかったです。研修員のお友だちやスタッフのみなさんと、とても仲良くなりました。本当に楽しかったです。ありがとうございました。茨城県のスタッフのみなさん、日本語の先生、ホームステイの家族のみなさん、研修先の先生、心から感謝します。
 日本で学んだ経験は、いっしょう私の体と心に残りぜったい忘れません。どうもありがとうございました。


「アブラヤシ募金」ただいま1,210本!

 ドゥアン・プラティープ財団が、今年の8月31日で設立25周年を迎えるのを記念して進められている「『生き直しの学校』の自立をめざす アブラヤシ4400本植林募金」運動に対して、3月末現在1,210本分の募金が寄せられました。募金をお寄せいただいたお一人お一人の皆さまに心から感謝申し上げます。目標達成に向けて、大きな励みになっています。


兵庫県伊丹市で「生き直しの学校」写真展 アブラヤシ募金箱に13万円

35年に及ぶプラティープ財団の活動が紹介され、多くの真心の募金が寄せられた

 兵庫県伊丹市にある伊丹市立共同会館では、2月17日から1カ月間、カンチャナブリ県にある「生き直しの学校」を支援する写真展を伊丹市役所一階ロビーで開催しました。
 中心になったのは同会館職員で、部落解放同盟兵庫県連女性部副部長を務める杉本きぬ子さん。杉本さんは3年前、スタディツアーで「生き直しの学校」を訪れたのをきっかけに教育里親を引き受けたり、プラティープ事務局長やプラコーン施設長を伊丹市に招いて講演会を開くなど継続的
な支援活動を続けておられます。
 今回は、「生き直しの学校」の自立をめざす「アブラヤシ4400本植林募金」を盛り上げる運動の一つとして、カンチャナブリの学校で暮らす子どもたちの日々をとらえた写真展を企画しました。会場には、大きく引き伸ばされた約30枚の写真が展示され、折からの確定申告などで市役所を訪れた市民らが足を止め、熱心に見入っていました。
 写真の中にはプラティープ事務局長が16歳の頃、クロントイ・スラムの中で始めた「1日1バーツ」と呼ばれた塾で学ぶ子らの姿もあり、35年に及ぶプラティープ事務局長の活動が生き生きと伝わってきます。会場に設けられた募金箱には13万円を越す寄金が寄せられ、6月にプラティープ事務局長が来阪する機会に託すことにしています。


 プラティープ事務局長夫妻が6月に訪日し、アブラヤシ募金キャンペーン

 プラティープ事務局長と、夫でシャンティ国際ボランティア会(SVA)の秦辰也氏が「プラティープさんの『生き直しの学校』を支援する会」(共同代表、荒巻裕・近畿大学文芸学部教授、望月賢一郎・元恵泉女学園短期大学教授)の招きで6月5日から15日まで日本を訪問し、静岡、兵庫、大阪、愛知、長野、東京の各地で、<アブラヤシ4400本〜『生き直しの学校』の自立をめざす植林募金キャンペーン>の集いや講演会などを催します。
 現在各地の支援グループと日程などの調整を進めていますが、6月7日(土)は、静岡市で静岡県ボランティア協会主催の「プラティープさんを囲む集い」、8日(日)は、神戸市で部落解放同盟兵庫県連合会の女性部大会に出席、9日(月)は、近畿大学文芸学部(大阪府)での公開講演会、11日は、部落解放同盟愛知県連での講演会、13日は、上田市立塩田西小学校(長野県)で講演会、14日(土)は、東京で「プラティープさん夫妻を迎えての東京の集い」などが予定されています。
 それぞれの催しの具体的な内容をお知りになりたい方は、
「支援する会」の東京事務所(兜山紀子代表:電話03・3710・3256)
または、大阪事務所(吉田暢子代表:電話072・821・0326)にお問い合わせください。 



ペップリー職業訓練所だより NO1

青年海外協力隊(JOCV) 手工芸指導員 草郷 真梨子

 どことなく、日本の海岸を感じさせる海と、ミャンマーへと続く大自然の宝庫、テナセリム山脈を持つペッブリー県は、古くから交通の要所として栄えた県です。今や、国籍は皆タイですが、マレー系、華僑、ラオ系、そしてカレン族も多くここに暮らしています。
 立正佼成会とニュージーランド大使館の援助を受けて、設立された教育文化センターがある、ノーンヤップロン郡は、自然の豊かな美しい郡で、山の民カレン族が多く暮らしています。近年では、混血が進み、若い世代には、伝統やナショナリズムといったことに関心を示さなくなっています。彼ら彼女らの一番の関心は、コンピューターや車、おしゃれや、テレビのアイドルたちのことです。時代は時代として受けとり、しかし文化や伝統は、この上ない貴重なものとして、村人や学校の先生方と協力して継承活動を行っています。
 また、村のお年寄りを中心に、カレン織物グループを結成し、彼女たちの生活と精神の安定を目標に活動を始めました。稚児を持つ女性や、お年寄りには職を得ることは難しく、家庭内での立場は低くなりがちです。彼女たち自身が、自らの問題に向き合うことで、収入源確保だけではなく、精神的な安定に重心を置いた活動を目指しています。
 しかし、実際には言葉の壁、習慣の違い、資金の確保などで、七転八倒の日々が続いています。皆様からの今後の活動の支援、アドバイス等、財団国際部JOCVボランティア草郷までお便り、心よりお待ちしております。


編集後記

 プラティープ事務局長は、上院議員の代表として13名の団員らと3月6日から14日までイラクのバグダットを訪問し、国会議長や外相らと面談して平和的解決を求めた書簡を届けました。滞在中はタイ人留学生を励ましたり、病院を訪ねたりと精力的に動きましたが、帰国後、すぐに米英軍による攻撃が始まってしまいました。
 この戦争は絶対間違っていると私たちは思います。憎しみが憎しみを増幅させるだけではないでしょうか。一時も早く終結することを祈るばかりです。(ほほえみ編集室)



ほほえみ  第55号

ハイライト

・タイ内務大臣ドゥアン・プラティープ財団を訪問
・世界エイズデーに先駆けて
・アブラヤシ4400本植林募金・奨学金だより
・子どもの権利を主張する日
・ペッブリー職業訓練所から新商品


タイ内務大臣 ドゥアン・プラティープ財団を訪問

スラムを視察されるワン・モハメッド・ノーマター内務大臣とプラティープ事務局長

年明け間もない1月13日、ワン・モハメッド・ノーマター内務大臣が当財団を訪れ、クロントイ・スラムで展開している幼児教育や麻薬撲滅などの事業視察をされました。大臣が訪問されるにあたり、内務省からは次官や次官補、地域開発局や都市計画局長、それに、バンコク都庁やクロントイ区役所の関係者らに加え、警察や港湾局関係者ら約100人が勢ぞろいし、スラム地区の住民リーダーや財団スタッフなどが一行を迎えました。大臣は、午前9時半に到着され、財団スタッフや幼稚園のこどもたちに歓迎を受けたあと、事務所内を視察。その後、会議室において、プラティープ事務局長や住民リーダーによる事業報告を受けたあと意見交換等が行われました。その後、大臣は午前11時過ぎから約1時間をかけて、第4・5・6地区や第1・2・3地区を歩かれ、住民らを激励しました。大臣は、「住民のみなさんのご努力に報えるよう、政府としてもできる限りの協力をしたい。特に、住宅などの居住問題もさることながら、麻薬やこどもの遊び場の問題等については、即応していきたい」と語られ、個人的な協力とした上で、「生き直しの学校」や麻薬撲滅事業、ごみのリサイクル事業などに対して、9万バーツ(約27万円)を寄付されました。


今年もよろしくお願いいたします

プラティープ財団は、今年で設立25周年を迎えます。これも長年に渡ってご支援下さいました皆様の温かいご好意のおかげでございます。深く感謝申し上げますとともに、皆様のご活躍並びにご健康を心よりお祈り申し上げます。
ご支援をいただいて参りましたこの25年の間に、様々な問題を解決することができました。特に教育に関しましては、出生証明書がない子どもでも、ようやく学校に通えるようになりました。しかし、まだまだ問題は山積みの状態です。経済や科学技術の発展で、もともとおだやかでお互いを助け合う精神で生きてきたタイ人たちは、自己中心的で利己的になってきました。相手を思いやることのできない自己中心的な考えは、子どもたちの間でも広まっています。純粋な子どもたちをそうした環境から救い出し、今後どういう方向に導いていけるのかが財団の今後の最も大きな課題だと思っています。
今年は財団設立25周年記念事業として、カンチャナブリの「生き直しの学校」でのアブラヤシ4400本植林募金や研修センターの開設をめざしています。お互い助け合いながら、子どもたちが生き生きと育ってくれることを願っています。皆様には、ご理解並びにご協力をいただきますよう、よろしくお願い申し上げます。


世界エイズデーに先駆けて

2002年、世界の310万人の人々がエイズで亡くなり、500万人が新たに感染しました。タイでも毎年3万人の尊い命が失われています。12月1日は、世界エイズデーに定められ、エイズに関するイベントが世界中で開催されますが、クロントイでも一般市民にエイズに対して正しい知識を得てもらうことを目的としたパレードを開催。クロントイ地区の3つの小学校や20のコミュニティから500名が参加しました。プラティープ財団では、エイズプロジェクトのスタッフを中心に、子どもからおばあちゃんまで垂れ幕を持って行進。沿道の市民にエイズについてのパンフレットを配布しました。また翌週には、大型スーパーマーケットにて、エイズについて子どもたちが描いた絵が展示され、「正しい知識を持つことによってエイズを防ぐことができる」ということを多くの人に訴えました。


「おはなしキャラバン」 第20回スカウトジャンボリー大会に招聘

都市スラムや国境沿いに住む山岳民族などの子どもたちに、人形劇を中心とした活動を届けるプラティープ財団の「おはなしキャラバン」が、12月28日から12日間開催された第20回スカウトジャンボリー大会に招聘されました。4年に1度行われるこの大会は、世界154カ国から3万人のボーイスカウトやガールスカウト、指導者たちが参加。今回はチョンブリ県サッタヒープに集結し、参加者たちはアウトドアの生活をしながら、ハイキング、ワイドゲーム、スポーツ等のプログラムに取り組みました。
そのプログラムの一環で「おはなしキャラバン」は、人形劇の上演だけではなく、今まで培ってきた人形劇の制作のノウハウを指導。各国の子どもたちが作り上げたストーリーは、彼らが持つ独自の文化や価値観が表現されていて、それぞれの文化理解に役立ちました。長年の活動経験から、今回の大会に招聘された「おはなしキャラバン」ですが、これを機にまたその技術や経験を世界の多くの子どもたちに伝えることができました。


「アブラヤシ4400本植林募金」 ただいま880本

日本の皆様のご協力によって「生き直しの学校・カンチャナブリ校」が開設できたのは、2000年3月のこと。親から虐待を受けた子どもや麻薬につまずいた少女たちが大自然のなか、心の傷を癒しながら生活しています。今後の子どもたちの成長とともに、学校の運営を自立させるために、今回プラティープ財団設立25周年記念事業としてアブラヤシ4400本植林計画を進めていくことになりました。昨年の9月より東京事務所(代表:兜山紀子さん)、大阪事務所(代表:吉田暢子さん)を中心に募金運動が始まり、財団もスタッフ総出でアブラヤシ植林予定地の整備などに取り組んでいます。
真心の募金とともに寄せられたコメントを、ほんの一部ですがご紹介させていただきます。皆様の熱い思いとともに、このプロジェクトが成功いたしますよう、ご協力をよろしくお願い申し上げます。
<1月末現在、880本分の募金が寄せられました>

・昨年3月、プラティープ財団の「生き直しの学校」を訪問しました。日本に帰ってきて、そこでの生活を思い出し、訪れた皆で話し合いました。遠く離れた日本という地から、タイの子どもたちのためにできることは、何かないだろうかと考え、私たちは9月にある文化祭で募金集めをすることにしました。
訪問した3月から、半年という月日が流れましたが、私たちは誰1人として、そこでの出来事を忘れてはいません。募金を呼びかけるために、タイの子どもたちを取りまく現状についてまとめ、展示をしました。そんなとき「生き直しの学校」の自立を目指すアブラヤシ4400本植林募金の呼びかけを知りました。私たちの集めた募金を、ぜひ植林に役立ててください。私たち花園高校の生徒と保護者の心のこもった募金です。アブラヤシとなり、「生き直しの学校」の子どもたちのためになることを、心から願っています。
大阪府立花園高等学校  訪問者

・17年前新婚旅行でタイを訪れました。おかげさまで長男、次男ともこの10月でそれぞれ16歳、12歳になります。記念日にアブラヤシ1本贈ります。
沖縄県  加藤朝子

・私の夫はこの8月に癌のため亡くなりました。元気なころ、一度タイに行き、ホームステイなどさせていただき、お世話になりました。また病気になってからも「もう一度行きたいなぁ」と折に触れて申しておりました。今こういうお手紙をいただくのも何かの縁と思います。2本で申し訳ないのですが、その木に夫の名前をつけていただければありがたいです。
大阪府  本部淑恵

・不安で不穏な今の時代にあって、確実に未来に灯を点す活動が継続的に行われていますことを心よりうれしく、応援いたしております。私もいつしか「生き直しの学校」を訪問できれば……と願っております。植林計画の達成を祈念しております。
鳥取県  丸山柚美

・いつもお世話になります。約20年前よりタイ国に旅をし、それより毎年行きたくなる国。行くたびに少しずつ繁栄していく様子をうれしく思い、しかしまだまだ日の目を見ない人々の多いことを感じ、多くの人々(1人でも多くの)方々が幸せになれるように祈っております。いつも主人と2人で行っていたもので、アブラヤシも主人と一緒に植えていただけるとありがたく思います。      
愛媛県  政友義晴、恵美子


奨学金だより

・保護者リーダーセミナーを開催

 12月7日〜8日、自然の美しいナコンナヨック県で、奨学生の保護者リーダーグループ20家族、80人を対象に、宿泊セミナーを開催しました。保護者リーダーとは、奨学生と家族の生活態度の変化を随時把握し、スタッフと奨学生の橋渡しをする役割を担う保護者の代表で奨学生へのきめ細かな支援活動を行う上で、欠かす事のできない重要な存在です。
 今回のセミナーの目的は、保護者リーダーが当財団の活動を理解し、保護者リーダーとスタッフが互いの仕事や役割を把握し連携を深めることでした。さらに、手作りの商品を製作するワークショップも行い、保護者が手に職を得るために必要な知識や技術を提供しました。
これは一見、教育支援活動とは無縁と理解されがちですが、家族が安定した収入を得ることは、子どもたちが教育を受ける機会を得るために大変重要な要素です。さらに、それぞれの家族が抱える悩みについて、子どもたちを取り巻く環境に関する課題について、お互いの経験を分かち合い、意見交換することもできました。
参加者からは「これまで経験できなかった多くの新しい学びの機会を得ることができた」「ハンディクラフト製作ワークショップを通じて、家族の収入を増やすための新しいアイデアや方向性を得ることができた」「財団の活動についてより一層理解が深まった」「財団の活動に協力する機会を得られて非常に嬉しい」「地域の問題解決のために全力投球していきたい」などの感想が寄せられました。
                  
・奨学生との対面式

去る12月24日、大分県青少年団体連絡協議会より里親様が当財団を訪問され、活動内容を視察されるとともに、ご支援いただいております奨学生とご対面いただきました。2003年度奨学金受領式後、奨学生が日ごろの生活ぶりや学習状況、将来の夢などについて話をし、里親様からは奨学生を叱咤激励いただきました。里親様には遠路はるばる日本から奨学生に会いに来てくださったことに心より感謝申し上げますとともに、またのご対面を心よりお待ちしています。

昨年度末に各里親様宛てにロウケツ染めのデザインのクリスマスカードをお送りしましたが、お手元に届きましたか。本事業部ではロウケツ染めの活動をスラム地区の子どもたちと保護者を対象に行っていますが、今回のカードも子どもたちや保護者が1枚1枚手作りで作成したものです。
 また、11月から12月にかけて、多くの里親様より奨学生宛てにクリスマスカードや年賀状、お小遣い、プレゼントをお送りいただいたり、財団をご訪問・奨学生とご対面いただきました。ありがとうございました。
(教育里親事業部)


子どもの権利を主張する日

教育を受けること、親の保護を受けること、子どもの売買や児童労働の禁止。日本では当たり前になっている子どもの権利が、発展途上国では、子どもの権利条約を採択していたとしても守られていないことがあります。
子どもの権利の日が11月20日であるタイでは、当日シリキット・ナショナル・コンベンションセンターにて、「子どもの権利を主張する日」を開催。日ごろから社会的に活動をしている全国76県から100グループ400人の子どもたちが参加しました。「中学までは義務教育なのに、教科書代や制服代に年間1200バーツもかかってしまう。無料で質の高い教育を受けたい」、「公務員や大人たちは難しい言葉を使わないで、私たち(子どもたち)に分かる言葉で話して欲しい」、「国の一番上に立つ人が子どもたちのいいお手本となってほしい」等、子どもの視点から投げかけた主張に、同席したNGO関係者なども大きくうなずいていました。その後、プラティープ事務局長をはじめ、各NGO職員も加わり、子どもたちがとりあげた問題に対して、真摯に受け止めた話し合いが続きました。私たちNGOは、大人側の意見を押しつけるのではなく、子どもの目線に立って彼らの声を聞き、そしてその環境を変えていくことが、やがて子どもたちの未来だけではなく、国の未来を大きく変えていくものと再認識した1日でした。


汗ばむほどの晴天に恵まれた12月21日、今年で13回目を迎える「スラム連合家族運動会」が、ノンシーウィタヤ校のグランドで行われました。当日は、プラティープ財団が支援する幼稚園に通う12カ所のスラムの園児や保護者たち、合計1500名が参加。グランドでは、親が子どもにタイの民族衣装を着せる“着せ替え競争”やリレー、綱引き等が白熱し、観客席では、赤や青などチームごとにおそろいの衣装を身につけた幼稚園児による応援合戦で盛り上がりました。競技を通じて、地域住民や幼稚園の先生と交流をし、そして家族の愛情を深めました。


「子どもの日」のイベントを開催

タイでは1月の第2土曜日(今年は1月11日)が「子どもの日」にあたります。今年もプラティープ財団及びシーカー・アジア財団等のクロントイ地区で活動するNGOが中心となって、財団事務所前の広場と幼稚園にて「子どもの日」のイベントを開催しました。当日は、保護者と子どもがペアになって、頭や身体を使った12のアトラクションに挑戦。特設ステージでは、子どもたちの歌や踊りが披露されました。今回で5回目となる「子どもの日」のイベントですが、子どもたちへの景品や食べ物の提供だけではなく、子どもの可能性を伸ばし、親子関係を深めることに重点がおかれました。またこういうイベントを通して財団は、麻薬や非行から子どもを守るために、保護者が理解を深める活動を行っています。


プラティープ財団1階にあるハンディクラフトショップに、ペッブリーの職業訓練センターから新商品が届きました。財団は、1992年よりペッブリー県の女性グループを中心に地域住民の生活改善を目指して支援を始め、1996年10月には、立正佼成会とニュージーランド大使館の援助を受けて、教育文化センターが設立されました。今までにセンターに併設された職業訓練センターで、カレン族の伝統的な織物などをはじめ数々の商品が生み出されてきました。
今回、国際協力事業団(JICA)より手工芸指導員として派遣された草郷(そうごう)真梨子さんの指導により、カレン族の刺しゅうを活かしたTシャツやコースターなどの新商品が誕生しました。製作はバーンヤムナムグラットタイ村の女性と中学生。手工芸を通して自分たちの文化や伝統を再認識し、物作りの楽しさ、創意工夫、物の大切さを伝える活動に取り組んでいます。またこの商品の売り上げは、彼女たちの収入源とともに財団の活動費の一部として使われています。詳細は国際部まで。


=編集後記=

2003年がスタートしました。新年になったからというわけではありませんが、今月号よりニュースレターのタイトルの表記が変わります。今後とも財団の多岐な活動を皆様により早くお届けさせていただきます。また、昨年よりニュースレターのメール配信を開始いたしました。今後、ニュースレターは、郵送からメール配信に切り替えさせていただきますのでご協力のほどよろしくお願い申し上げます。メール配信への切り替えをご希望の方は、dpffound@ksc.th.comまでお知らせください。(ほほえみ編集室)